海外での指導
さて故人は海外にも早くから関心をもって出かけていきました。敗戦後の経済下で依然海外渡航が自由でない昭和33年には、ビルマ(現在のミャンマー)国に日本の戦争賠償に代わる文化供与使節として同国国防軍に合気道指導として政府から公式に派遣されました。その後も海外では、ブラジル、アルゼンチンの南米、ニュヨーク、ハワイ、カナダの北米、フランス、ドイツ、イギリス、スイス、ベルギー、デンマークの欧州などでも指導をしました。
欧州、フランス・ドイツ・イギリス
その中でも欧州ことにフランスとは縁が深く、1977年よりのパリでの講習会を皮切りとして1995年まで、ただ一度の1989年をのぞきフランスの講習会は一度も欠かさず行い、多数の人がこれに参加しました。また、イギリスのオックスフォード大学、ドイツのマンハイム大学を中心として毎年5・6月に講習会を開き「来る者拒まず去る者追わず」の精神で広く合気道指導を行いました。また、時には大学で講演もし、その記録も残っております。
この間、1991年からは、主としてフランスとドイツを中心に指導を重ねました。参加者は、常時200名から450名ぐらいまでのにぎやかな講習会でした。また、講習会の開催にあたってはそれぞれの国に中心となる方々がいて尽力されたと思います。いつか機会があれば会って話をしたいものです。